2012年02月21日 22:48
第4回沼津市議会定例会
今日は23年度関係の議案審議された結果の報告と、「未来の風」の一般会計補正予算の反対討論
当局側
24年度の予算審議の前に23年度最後の一般会計補正予算において審議をしたその報告が2月21日に開催。
未来の風の反対討論をアップします。
★★★議第3号[平成23年度一般会計補正予算]について反対の意見を申し上げます。
提案されましたこの予算は、申し上げるまでもなく、大変厳しい財政状況が如実に表れたものだといえます。
23年度の個人市民税は前年度より約8億円減額した116億円の当初予算をこの補正でまたさらに2億円の減額をしています。
対前年度より合計10億円余りの減額になり、リーマンショックの影響から、未だに個人所得額の減少が続いている状況であり、大変厳しいと言わざるえません。
今回、最も大きくこの補正予算に影響をしたのは、臨時財政対策債の借入可能額が36億2千万円から14億円も減額され22億2千万円に変更されたことにより、財政調整基金から7億円の取り崩しをしなければならなくなったことです。
そして、それでも足りなくて、退職手当債8億4千万円を初めて発行することになりました。
これらの要因は臨時財政対策債の借入可能額の見込みの甘さが原因していると言わざるえません。
確かに国から示された23年度の地方財政計画による臨時財政対策債の概算時期は22年8月末には2.8%減でその計画案を基に算定をしたと言われていましたが、その年の12月にはおおむね決定という仮起算、20.1%減という数値が示されていたわけです。
もう少し慎重にこの状況を見極めるべきであったと思います。
その影響を受け、23年度の財政調整基金の残高総額は10億2千万円となりました。
22年度の基金残高の半分以下にまで落ち込んでしまい、これは住民一人当たりの水準で行くと22年度は県内23市中22位という状況が、23年度は最下位ということにならないでしょうか。
この基金は言うまでもなく、経済不況等により大幅な税収減に見舞われたり、災害の発生により思わぬ支出の増加を余儀なくされた時、つまり予期しない不測の時に充てられるものです。
今回、最も大きな問題は退職手当債8億4千万円の発行です。
退職される職員のみなさんの退職手当を借金で調達するもので、その返済は10年に及びます。今の子どもたちまでその負担を求めるということになります。
この借金については、今の職員の人件費を、後年度の人にも負担させるものであって、その人たちには何ら利益をもたらしません。
これは決して是認できるものではありません。
退職金の備えがなかったならば、あくまでも当年度の一般財源をもって充てるべきです。
もちろん、退職される皆さんに対しての感謝は十分ありますが、退職金を借金で充てるというそのあり方について重大な問題であると考えます。
歳出においては、この厳しい財政状況を反映して、計画変更してまで切り詰めたものがあったのでしょうか。
残念ながら、見受けられません。
そればかりか、私たちがかねてから、財政的観点からも計画変更、縮小すべきであると指摘している、鉄道高架事業に関連する東部拠点土地区画整理事業費3億2500万円の補正があります。
地価の実質上昇が見込めない中では、公的資金による補てんは今後も増え続けます。
計画通りの区画整理を進めることは不可能な状況であることを認識しなければなりません。
総じて、「収入が少なくなった分は、これまでの貯金を切り崩し、それでも足りないところは、借金で賄う」「借金体質の財政運営」と言わざるを得ないものです。
将来に対して負荷の少ない財政体質を改めて確保していくこと、そして子どもたちにツケをまわさない財政運営を求めて、反対討論とします。