沼津駅周のこれまでとこれから

山下ふみこ

2013年10月23日 01:27

 今日から4回コースの「駅周辺の課題について考える」まちなか再生大学院に参加。講師は沼津出身・元自治省の上村章文氏。


今回の参加の動機は上村さんのブログをみて、忌憚のない意見に共感を覚えたから。いhttp://uemuraakifumi.com/machi/numazu/1329/


第1回目:「都市計画とコンパクトシティの理念や枠組み」



彼は、まちの再生を議論し合う前に歴史的経過、国の政策や、都市計画、法律・条例等がどうなっているのか等、基本的なことを学び、そして町のあるべき姿をみんなで考え、提言していく人を育てていこうというもの。


このような講座には仕事柄よく参加するが、地元でこのテーマで「自分たちのまちの現状・課題、そして今後について」学べる機会があるのはすごいことだと思う。


それも講師は現役のその道のエキスパートである。


2時間半の講義と質疑は真剣そのもの。


商売をされている方は、「この町で頑張ってやっていこうとこだわっている人に限って、厳しい状況になっていく。この町に関わることで、どんどん悪くなっていく。ちょうど歯車が逆回転しているようだ・・・」


「統一したビジョンがないままに行きあたりばったりに進んでいるかのよう。それは総合的な戦略のなさが原因だろう・・・」


町の明確なビジョンがない中での都市計画は、市民・事業者にとっても、多大な負担を強いるものだと言うことを実感する。


町が描く計画・ビジョンの中で、民間は仕事の戦略を練るが、ビジョンなき都市計画は、安心して、民間投資ができない、そしてそれがますますまちの閉塞感を生みだしていく。ちょうどこの状況が沼津市ではないだろうか。


安心して民間投資ができる状況を作っていくことが、行政としての責任であり、それがひいては市民生活の安全安心を確保することになり、定住人口の増加にもつながり、市税収入の増加にもつながっていくことにもなる。







駅に降り立つと、真ん前に大きく朽ちているビルが目の前に飛び込んでくる。



公共施設・インフラの老朽化問題も既に現実のものになりつつある。一定の開発は必要であっても、財政的な状況は高齢化社会を迎え、厳しくなるのは当然。


この状況はどこの自治体も抱えている状況だが、すでにその財源的見通しに取り組んでいる自治体と沼津市のようにまだとりかかれていない自治体では、今後の財政運営において、市民の重荷に大きな違いが出てくるだろう。


国の目指すコンパクトシティとは、高齢化社会の中で生き残れる政策として掲げているものである。その一つには、行政経費の増加を抑制するためのである。


今までは郊外に分散していた公共施設を、中心に戻していくことは、利便性もあるが、距離的にも維持管理にもコスト削減に繋がる。


公共交通政策も高齢化を迎え、重要な政策になっていくだろう。


 


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