政治の質を変える

山下ふみこ

2014年08月03日 09:16

 7/30,31とPHP研究所で「政治の質を変えるマニフェスト・サミット2014」に参加した。早稲田大学マニフェスト研究所の中村先生に声をかけていただいた。


パネルディスカッションのテーマ


「もう一度、政治の質を真剣に考える~東京都議会”やじ”、兵庫県議会”政治活動費””問題に学ぶ議会のあり方~」


北川正恭・早稲田大学政治経済学術院教授、江藤俊昭・山梨学院大学教授、杉尾秀哉TBSテレビ、津田大介ポリタス編集長4人方のそうそうたる顔ぶれである。



今回の一連のセクハラ発言や、政治活動費のあり方を契機に「議会や議会のあり方」について考えてみる。


地方議会の質の低下が進む一方、その2極化を上げ、先進的議会と旧態依然とした議会の格差の広がりをあげる。その割合は2:8で以前と旧態化した議会が多いのは、議会の不要論にもつながっている。


議会基本条例を制定し、成功している自治体の議長さんがその変化と効果を話す。


議会基本条例がある自治体は31.9%およそ、570自治体がすでにあるという。



議員不要論は、個人の資質の問題でもあるが、責任は議会側にあるという。また議会の自浄努力の大きな鍵は「事務局がミッションを持っているのか、つまり事務局の質で議会が変わると断定する。(これには多くの議員が頷いていた。)


特に議会基本条例を駆使している地方議会において、先進的に進んでいる議会は、やはり議会事務局の質が大いに関係しているのは言うまでもない。


事務局が単なる議会の追随機関であるなら、その機能は全く失われていると言ってもいい。


また、今の多くの議会が市長の追随機関になってしまっているからこそ、住民から議会不要論が出ても仕方がないだろう。


セクハラ発言にしても議場で、本来なら議長が停止をすべきものであり、それをしない議会運営自体が問題であり、なれ合いの議会、セレモニー化した議会運営のあり方がまかり通っていたこと自体、形骸化していると言われても仕方がない。


この問題を一発言議員の問題で終わらせ、このまま議会として信頼されずに行くのか、自浄作用が働くのか、どうすればいいのか、このセクハラ発言の及ぼした影響は、都議会に各地方の女性たちが意見書を提出し今も波及している。


今、全国のフェミニ連から、地方の女性議員に調査が来ている。少なからず女性議員は職員をはじめ、自治会、男性議員からセクハラ発言を受けている。しかし、肝心の男性側は無意識の発言であることが大きな課題であり、私も少なからずというより、1期目は本当に多くのパワハラやセクハラ発言を受けて成長してきている。



 


全国的な投票率は40%に達していない。この投票率を上げるのは、まずは●住民に一番近いはずの議員が住民に見えないわけで、見える活動をしていくには、情報発信のツールを使いながら、住民との双方向のやり取りをする中で、信頼回復をしていく。


地域の民主主義を育てていくには、責任は議会にある。議員も住民もこのような経験をせずに今まで、議員にお任せの住民と選挙のときだけお願いの議員で来てしまったことが、政治不信や議員不要論になっているわけだから・・・


私たち議員はまず自らが自浄努力をすべきである。


住民に寄り添った活動をしてくことが、住民福祉の向上につながるものでなければならず、議会からの政策課題を明確にし、政策提言を住民目線でしていくことが信頼関係を築き、議会としての自浄作用に繋がっていくのだろう。


広く住民が議員に立候補できる素地を創っていくことも大事であり、、お願いから約束の選挙活動にすべきであるという。


これからの自治体は限られた予算の分配をどうするのか、受益と負担を明確に住民に議会として示すべき時代に入っている。


それができない議会は住民にとっても不幸であり、その2極化を止めるには、自らの自浄努力であり、住民の政治参加を促すための努力を議員がしていくしかないのだろう。


 


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