2014年04月06日

歩車分離式信号の整備について

 交差点で 最近目につくようになったのは、歩車分離方式信号の設置である。その設置によって交通渋滞が起きている個所があるという苦情から色々調べてみた。そこには時代の変化から色々の問題点が浮上してきていることが分かる。


今、歩行者の安全確保を図るために警察庁は歩車分離整備を推進している。しかし、昔は横断歩道橋を設置することでその安全確保を図った。日本は昭和30年代にモータリゼーションが進展したが、その一方交通事故が多発して「交通戦争」と呼ばれる状況に陥った。被害者を減らすために歩行者と自動車の各々の交通を分離(歩車分離)出来る歩道橋が設置されるようになったという。


平成23420日、警察庁は・警視庁交通部長・各道府県警察本部長へ「歩車分離式信号の整備推進について」通達を出している。


交通事故が減少する中で、信号交差点における歩行者事故のうち歩行者に違反のない交通事故が9割を占めていることから、事故防止に歩車分離式信号の整備を推進することになった。


特に静岡県の場合、交通事故件数が急上昇し、その上昇率はワースト1であり、その早急な整備が検討された。平成253月末では歩車分離の信号整備は181か所、26年度までに203か所(3%整備率)目指すという。


最近では、交通量が減少したことや従来技術的にできなかった信号機による制御が可能となったことから老朽化を機会に横断歩道橋を撤去する自治体も増えてきていると言うが、実態は・・・


★★ 市役所前の立体交差の横断歩道橋 ★★


この歩道橋も高齢者にとっては非常に負担になる。何とか撤去し、平面にならないかと市民から要望が寄せられていた。


これと同様のケースに静岡市の江川交差点、この交差点を横断するには地下道しかなく、非常に不便の悪い交差点であり、昨年、交差点に横断歩道を新設するために社会実験を実施し、その動向に注目をしていたのだが・・・


 ←クリック


結局、完全スクランブル化にならず、歩行者の安全確保と自動車交通を考慮したものになり、街の回遊性や歩行者の利便性を考えた抜本的な対策には至らなかった。


この交差点の横断歩道の増設が認可されれば、沼津市の市役所前の歩道橋問題も改善の可能性も出てくるのではないかと期待したのだが・・・


沼津市の場合も、やはりこの歩道橋については、以前、学校や自治会を交えた話があったようだと言う。しかし、児童の通学路の安全性の確保からいうと結局従来通りのままという結果に終わったという。


それなら、歩道橋は児童の為に残して、高齢者や障害を持った方は横断歩道(平面)という選択ができないものかと警察に尋ねたところ、道路交通法により両方の設置はできないと言われた。


今回の歩車分離にしても、設置したことで交通渋滞が発生したところは見直しはあるのかと尋ねたところ、歩行者の安全確保が担保できるのなら撤去できるが、その確保ができずに撤去をしてもいいと、皆さん(地元)が賛成をしますか?と問われた。


結局、今の段階では、県警(警察庁)の方針として、歩車分離式信号機の整備を進めたことで、昨年、設置前後1年の事故調査をしたところ、車と歩行者の事故は8件から1件に減少し、かなりの成果が表れていると分析。


そうなると、警察庁の通達にもあるが、「安易に渋滞の発生の恐れがあるとして、歩車分離制御の導入を見送ることのないようにすること」とある。


結局、その方針が再度変わらない限り、不都合があっても見直しはされにくく、歩車分離式信号の整備は推進されていくしかないのだと思う・・・


(この続きは次回に・・・まだまだ課題は続く)




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Posted by 山下ふみこ at 01:19│Comments(0)仕事
 
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