2012年11月21日
藻谷浩介氏の沼津のまちづくりについて
昨日(11/19)リバーサイドホテルで 日本総合研究所・藻谷さんの中心市街地まちづくり講演会
テーマは「都市の構造変化と今後の市街地活性化のポイント」
既に彼は沼津市に百数十回来ているという。その彼曰く、「何度も何度も同じことを言っているが、これは自分の意見ではなく、データーに基づいた方向性を予測しているだけで、結局予測通りになっている今の状況が沼津だ」と言及。
今回、主催は沼津市であり、百数十回の中で沼津市主催は初めてじゃなかっただろうか。そのせいでもないと思うが、いつも以上に厳しい言葉ががポンポン出てくるが、全て私見ではなく、データー分析であるというところに納得せざる得ないのではないだろうか。
彼はいつも以上に厳しく、私たちも真剣に向かわざる得ないところに沼津市があると自覚している。
先ず西武デパートの撤退はなぜ起こったのか。
なぜ浜松・静岡と西武が撤退しているのに、西武が沼津にここまで残ったのか。
沼津市周辺には1人当たりの所得が多く、外商部門の売り上げが大きかったこと。しかし、通信販売にやられ、実売店舗の売り上げが減少し、とうとう持ちこたえられなくなったという。伊豆駿河地域を独占してきた西武の栄華は競合相手がいなかったということにも支えられてきたのだろう。
沼津市の経年的変化を見ると、バブル期に比べて市民の課税対象所得の合計は横ばい(2006年末まで)しかし、売上は20%減少しているのに、売り場面積は26%増。
この状況下でイーラdeを建設。この時期、どの自治体の市街地再開発ビルも、既にうまくいかなくなっていたにもかかわらず、事業者たちにのせられて?沼津市はつくったと言及。
しかし、この販売傾向は沼津市に限ったことではなく、東京の1人勝ちも嘘だという。やはり、売り場面積は増になったが、通販を除くと売上げは落ちている。
この間、有楽町西武は新しいのに、何故、東京店より先に撤退したのか。売上が増えない時に先ず何をするか。→賃料交渉をしてコストダウンを図る→朝日新聞の売上げが伸びず賃料交渉は決裂→見切りをつけて撤退
では沼津市の西武は賃料交渉をしたのかどうか?
「2012年人口問題」団塊世代が65歳以上に突入!
人口予測では、「2012年問題」と言って、団塊世代が65歳以上に突入→オフィスビルに空きが多くなっているのは高齢化による退職者の増→中心市街地の飲み屋街に影響→同時に退職を機に歳暮等を止め、外商の売り上げも減少という現実
どうしたら中心市街地に人が戻るのか。
土地を持っている人の運命だが、今後地価が上がると言うことはない。賃料を下げなければ、店舗は撤退。→土地が安くなり、公共的機能をまちに集約すれば中心地に人が集まってくる。
既に土地は含み損の塊だという。今後50年先には(2060年)、人口が半分になる。
現在、JRは駅の中に店を作り、老人対象の店舗展開をしている。確かに駅前アントレも賑わっている。
景気さえよくなれば何とかなるとほっておけば廃墟になる!
続きはまた・・・