2013年01月24日
視察2日目・倉敷市の下水道事業
1月17日視察2日目は倉敷市。
温暖な気候に恵まれた瀬戸内海に面し、47.7万人の中核都市である。JR山陽新幹線で倉敷駅に到着。
白壁の町並みで有名な美観地区を有し、年間640万人の観光客が訪れる観光都市の駅前は大変整備され女性観光客が喜びそうである。
早めの昼食をとって市役所へ向かう。
ご当地特産・ままかり寿司
赤レンガづくりの大変豪華な庁舎である。
この緑の木立の奥が駐車場という。
倉敷市の下水道事業の整備ついて議員会館の中の一角でお話を伺う。
下水道の普及率は73.3%(沼津市52.2%) 整備について沼津市と決定的に違うのは、優先区域を市街化区域を調整区域より優先して面整備を行ったことである。
当然と言えば、当然であり、住宅密集地から下水道整備をすれば、普及率は格段に上がるわけである。そのためのインフラ整備に都市計画税を市街化区域に住む住民は払っているわけである。
ちなみに沼津市の自主財源である都市計画税は毎年30億円以上の歳入がある。
倉敷市は将来の人口減少や財政状況の厳しさが増している中で、下水道の整備・管理に関して、全体計画区域の縮小をし、計画区域から外れた住民に対しては、合併処理浄化槽を進め、そのための補助金などの対応をしている。
下水道全体計画区域の見直しをした場合の試算は、事業費は300億円縮減し、整備期間は10年短縮できるという。しかし、単独浄化槽の変更や合併処理浄化槽の整備費用に100億円必要。
調整区域に関しては、集落単位ごとに経済比較をしたうえで検討しているというように、きめ細かくその区域の状況の見直しを進めているようである。
果たして、沼津市おいて、倉敷市のような計画区域の縮小等の見直しが可能であるか。
私が考えるには、大変難しいのが現実であると思う。
すでに他の自治体は、市街化区域の整備が進んだ中で、計画区域の見直しと合併処理浄化槽の推進を始めている。
その中で、沼津市は今までの下水道整備が都市計画区域外から整備をし、狩野川左岸処理区や西部処理区の整備率は30%台。もっとも大きな沼津市の中心地の計画面積が進んでいないわけである。
当局が言うように、人口減少・節水型の機器の普及、・経済の低迷によって、有収水量が減っているから、使用料金が減少しているというのは、間違ってはいないが、正しい評価ではないと思う。
大きな間違いは今までの整備計画に大きな問題があったからである。この反省を踏まえて、下水道の見直しや今後を考えていかなければ、下水道整備における市民の負担は増大し、住民の理解は得られるものではない。
今までの排水処理計画があり、補助金等の問題があるにしろ、沼津市の財政赤字の元凶に踏み込まなければ沼津市の未来はないと思う。
下水道整備の本来の目的は、この美しい自然と生物と生活環境を守るための整備であるのですから。
そのあと、美観地区の指定となっているところへ向かう。
倉敷市は女性市長である。HPをみると大変ユニークな市長でもあるようです。今回お会いできませんでしたが、HPから市長の定例記者会見の動画もみてください。市民にとてもわかりやすい報告をしています。
http://citizen.city.kurashiki.okayama.jp/mayor/