2012年10月31日
議会改革と議員の質
10月29.30日と市町村議会議員研修のため滋賀県大津市に行く。今回は56人の募集に260人が申し込みがあり、運よく当たったようだ。
ちょうど行く前日に沼津市長選挙があり、36.2%の低投票率であった。市民の無関心さ以上に、市民と議会・行政が大きく離れてしまっている状況は、今の自分自身の議員活動の在り方についても反省しなければならないと思う。その矢先の研修はタイムリーだと言うべきか。
「議会改革を考える~住民参加・情報公開」
●なぜ議会改革は必要なのか
●なぜ議会改革が進まないのか
●住民はなぜ議会に目を向けてくれないのか
今回の講師は北川正恭・元三重県知事&中村健・早稲田大学マニュフェスト研究員&松野豊・流山市議&田中隆敏・熊本県御船町議員の方々
北川先生の講演は大変手厳しく議員・議会のあり方を問われた。
今、地方分権から地域主権と言われ、権限も財源も国から県へ、県から市町へという流れになり、地方自治体の責任はより重く、地方議会はもっとその責任を問われている。
今までは経済が安定し、富の分配であったが、今は負担の分配になり、納税者に負担をお願いしなければならなくなり、説明責任が必要になった。
今までの選挙は利益誘導、地縁血縁であり、選挙はお願いであったが、今、議員も議会も大激変の時代が来ているという。
今までは、市長選挙後、与党支持の首長が再選されると、その見返りに政策上も予算上も与党勢力を優遇し、野党勢力に回った議員の要求は受け付けない等、選挙の後遺症は大きく議員に影響を及ぼしたという。
しかしこうした与党・野党意識を持つ議会は次第に本来の議会の役割を見失い、何のための議会かわからなくなり、単なる儀式としての議会になっているところもあると言う。
こうして首長・議会の二元代表制は抑制均衡関係は崩れ、議会は空洞化するという。
今こそ機能する議会に変わらなければ、執行部は変わらない。議会が変われば、自治体が変わる。
2000年の地方分権一括法の施行により大きく時代は変わる。機関委任事務制度は全廃され、各自治体の決定領域が飛躍的に拡大された。だからこそ、地方議会の機能の転換が求められているという。
だからこそ、今、議会基本条例が必要という。
今回の研修に参加した議員たちは二元代表制の議会の重要性に気付き、本気で変わろうとする議員たちのたくましい熱気にあふれた研修であったことは言うまでもない。